蚕糸・絹業提携グループ 全国連絡協議会

シリーズ和装の人たち 武術研究者「甲野善紀」7

インタビューを通じて和装の着こなし方、素材として絹の素晴らしさ、日本の伝統についてお伝えして行きます。
前回に続き、武術研究者・甲野善紀さんのお話をご紹介します。

第7回目は、「 着物の効用 」についてお話しを伺いました。

着物を着ることのメリットについてお聞かせください。

女の人で、昔から伝わっている着付けを習って、365日、着物の生活に変えたら、とても体調がよくなったという話があります。これは、ゴムで締め付ける下着類を、一切やめたことが、一番よかったのでしょうね。衣類の装着にゴムなどの伸縮性の素材を使うという事の影響は、少なからずありますから、これ等をやめるだけで、ずいぶんと体調が変わるんですね。

現代女性のおしゃれというのは、バストアップとかヒップアップとか、体のあちこちを締め付けますから、よくないんですね。少なくとも、寝ている間だけでも、締め付けるのをやめればいいと思いますよ。どんな冷え症の人でも、お風呂上がりに浴衣1枚くらいで他に何も着ずに寝れば、朝まで暖かくいられます。具体的にいいますと、太ももどうしが、じかに触れるという事が、いいようです。着物というのは、もともと両足が触れ合える構造ですから、とても理にかなっていますよね。

寝ているときに太ももが触れ合うと、“寒いときは体温を上げなければいけないんだな”と、体が判断出来るんですね。このきわめて簡単な方法を実行して、「やったけど、ダメでした」と言った人は、私が知るかぎり一人もいません。

布団に入る時、寒く感じる人は、布団乾燥機などで温めておくと、とても試みやすいと思います。

着物は、健康にも影響してくるのですね。ありがとうございました。

次回は、引き続き「 着物の効用 」について、伺います。
(更新予定 11 / 26)

【 甲野善紀 (こうのよしのり)】

●プロフィール 1949年東京生まれ。武術研究者。 1978年松聲館道場を設立。日本古来の武術を、伝書と実技両面から研究し、その成果がスポーツ、楽器演奏、介護、工学等から注目を集め、国内外で指導依頼されている。2007 年から 3年間、神戸女学院大学で客員教授も務める。著書に『表の体育 裏の体育』 (PHP 文庫 )、『剣の精神誌』(ちくま学芸文庫 )、『できない理由はその頑張りと努力にあった』 (聞き手・平尾 文 PHP研究所 )、『ヒモトレ革命』(小関勲共著、日貿出版社 )、新刊『古の武術に学ぶ無意識の力』(前野隆司共著、ワニ・プラス)等多数。「NHK人間講座」、「爆問学問」や「世界一受けたい授業」等TV出演多数。

ホームページ: https://www.shouseikan.com/

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