蚕糸・絹業提携グループ 全国連絡協議会

”T” 響/Tone 現代に響く絹弦の音

2019年度、一般財団法人大日本蚕糸会とともに、蚕糸・絹業提携グループ全国連絡協議会は、日本における絹の歴史や文化を紹介するために、ブランドブック「26の物語で紡ぐ日本の絹」を作成しました。
takaraginu.comではWEB公開企画として、追加取材で作成した記事ととも、AからZまでのアルファベット順に更新していきます。

”T” 響/Tone
現代に響く絹弦の音

深い響きをもたらす独楽撚り

弦楽器というと、バイオリンやギターなどにはスチール弦、ガット弦、ナイロン弦がありますが、絹絃を使用していたのは養蚕の盛んだった東アジアの楽器だけです。

現在、和楽器絃の製造は世界的にも少なく、特に絹弦を昔ながらの工法で製造していることで日本の製造者へ注目が集まっています。

機械化しない理由は原料が国産の座繰り生糸であるということ、また伝統工法の「独楽撚り」は音へのこだわりが第一であり、糸に負担のかからない撚りかたをするため、耐久性が良くなるとの事です。

絹弦の里帰り

その昔、日本へは中国から絹弦がつたわりました。

その中国では文化大革命以来、中伝統楽器にはスチール弦が使われており、絹弦を使った楽器はほとんどなくなっていました。

10年ほど前に、日本から絹弦が紹介されるとたちまちプロの奏者、メーカー、バイヤーの関心を集め、日本の製造者に注文が相次いだそうです。

近年では伝統楽器への絹弦復興は高まり、複数の中国メーカーが生産の再開も始まっています。

黄色い絃の秘密

現在、三味線などの日本楽器の弦は、黄色に染められます。

輸送の際に防虫剤としてウコンを使った名残という説もありますが、元々、江戸時代ごろまでは黄色い繭が多く、明治以降は白い繭が多くなったので、それまでの黄色い絃になるように、くちなしの実で染め、その後ウコンを使うようになったという説が有力のようです。